という椎名林檎の曲がとても好きだ。
中でも
『一人きりじゃ泣いてばかりになるため 誰かにそっと寄り掛かるのであろう』
『あなたはあたしじゃなくちゃ』
の部分がとても好き。
初めてこの曲を聴いたとき、こんな歌詞を書く人がいることに驚いた。
なんだかあまりにも気持ちがわかる気がしたから。
でも、私は本当はそんなことは思わない。
私は一人でいてもたぶん大丈夫だし、
もし本当に「あなた」が「あたし」だったらすぐに退屈してしまうと思う。
ただ、本当にたまーに、ものすごくこの曲がわかってしまうときがあるのだ。
特に何があったわけでもないのに心細くなって、
自分には何もないような、何もできないし、したくもないような気分になるとき。
それは大体深夜だ。
そんなとき、私は誰か一人でも私の味方をしてくれる人がいないと
生きていけないような気分になる。
誰も私を攻撃したりはしないんだけど。
私が何を言っても当然のように理解してくれて、私と同じ感覚で物事を感じる人。
「あたし」である「あなた」。
普段の私なら、いろいろ違う考え方をする人の考えにさらされることを楽しいと思う。
でも時たま、それを楽しむには自分の中があまりにも満タンになってしまうときがあるのだ。
そんなときは全てを明日に回して、お風呂に入って寝てしまうのに限る。
シドと白昼夢を聴きながら。
そうすればまた次目覚めたときには、元気な私が戻ってくる。
たまには何もかも放棄して、とことんまで虚無感に浸ってみることで、
心がさっぱりするときがあるものだ。